薬剤科

皆さんは、薬剤師にどんなイメージをお持ちでしょうか?平成2年の医療法改訂により薬剤師は、"医療の担い手"として認められました。平成19年4月の医療法改訂より、医療安全に関する薬剤師の責任が明確化され、その役割はますます重要になりつつあります。
病気の治療方法はさまざまですが、多くの疾患について、薬物治療はなくてはならない手段です。薬を調剤すること、薬の説明をすること・・・もちろんこれらも大切な仕事ですが、薬剤科では、医薬品の適正使用を推進し、患者さんや他のメディカルスタッフとともに薬物治療を作りあげることも、薬剤師の大切な仕事だと考えています。今後も、患者さん、医療スタッフから信頼される薬剤科を目指します。

お知らせ

当院へおかかりの皆様へ

当院では、患者さんの薬剤費負担を少しでも軽くするためにジェネリック医薬品を採用しています。ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ主成分を含むお薬で、先発医薬品と比べて価格が安い事が特徴です。
先発医薬品とジェネリック医薬品のどちらをお使いになるかは、医師の指示がある場合を除いて、患者様ご自身でお選びいただけます。処方箋をお持ちになった調剤薬局で、薬剤師にご相談ください。

当院発行の処方箋を応需いただく薬局様へ

当院では「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について(通知)」(医政発0430 第1号)に基づいて、「院外処方箋における疑義照会簡素化プロトコル」を導入しております。詳しくは、『医療関係者の方 医療連携について』のページ内にあるプロトコルをご参照ください。

業務内容

病棟業務

  1. 薬剤管理指導

    服用中のくすりについて、写真付きの説明用紙にて、服用する理由・くすりの効果・用法用量・その他の注意点について説明します。患者さんとのコミュニケーションを大切にしながら、安心してお薬を飲んでいただけるようお手伝いをします。

  2. 持参薬確認

    入院時の患者さんの持参薬のうち、とくに一包化された薬品を鑑別します。一包化された薬品は包装された薬品に比べて薬品名がわかりづらく、見た目も似ているものが多いため、大切な仕事です。一包化されていない医薬品についても、薬品名のみならず、規格、用法用量、残数など、薬剤師の視点から改めて確認します。

  3. 医薬品情報提供

    病棟業務の中で生まれる日々の医薬品についての疑問をできるだけひろいあげ、一緒に考えるためのお手伝いをします。

調剤室業務

医師の処方内容を薬剤師の視点で再度確認し、調剤しています。医薬品の用法・用量、相互作用などを確認して払い出します。一包化、粉砕など、特殊指示がある場合には、PTPシート開封後の裸錠や、粉砕後の安定性を確認しなければなりません。医薬品の中には、温度、湿度、光に対して不安定なものや、加工によってお薬の効果が変わってしまうものがあり、とくに注意が必要です。粉砕などの指示に向かない医薬品の代表的な例として、胃で溶けず腸まで到達してはじめて溶けるように設計された「腸溶錠」があります。

注射管理室業務

医師の処方内容を薬剤師の視点で再度確認し、注射薬を患者さんごと、1日ごとにセットします。医薬品の投与量、投与経路、配合変化などを確認し、病棟や外来に払い出します。また、当院では平成25年から、当院外来化学療法の抗がん剤を、薬剤師が調製しています。平成26年6月からは、入院化学療法についても調製を始めました。調製者の安全にも配慮し、調製の際は防水ガウン、2重グローブ、保護メガネ付きマスクと保護キャップを着用し、安全キャビネットを用いた無菌的な環境下で行います。また、複数の薬剤師によるダブルチェックを行い、調製する薬剤や量に誤りがないよう確認しています。

薬剤・医薬品情報管理業務

  1. 薬剤管理業務

    院内で使用する全医薬品を購入し、各部署への供給を行い、適正な在庫量となるよう管理しています。温度・光・湿度等の医薬品の品質の管理や、法律で規制されている麻薬・毒薬・向精神薬・血液製剤等の管理を行なっています。

  2. 院内採用薬管理業務

    新規採用の先発医薬品またはジェネリック医薬品について、薬事審議会で情報提供し、採用品目を検討します。正規採用薬、臨時購入薬、院外採用薬の区分を適切に設定し、在庫が適正に保たれるようにします。

    採用医薬品集・がん化学療法レジメン一覧

  3. 薬品マスタ管理業務

    当院ではオーダリング処方システムを導入しており、医師がパソコン上で処方できるお薬とできない薬を調節する(薬品マスタ権限)のも薬剤科の仕事です。オーダリング処方システムは、コンピュータを利用して、院内の各部署から発信される指示を正確かつ迅速に他の部署へ伝達するシステムです。

  4. 薬剤情報管理業務

    当院内で発生した副作用情報を薬剤部で一元管理し、厚生労働省に報告しています。

チーム医療、委員会業務

感染対策チーム(ICT)、栄養サポートチーム(NST)、化学療法検討会、医療安全管理委員会などに参加しています。その中で薬剤師の専門性を活かし、医療の質と安全性の向上に貢献しています。