当院では全身MRI検診 ドゥイブス(DWIBS)撮影の予約を受付けております。
ドゥイブスは従来のPET-CTに比べ、以下の特徴を持った最新のがん検診です。
・全身を一度にチェックできる
・痛みがない
・被曝がない
・時間が短い
・ドゥイブス(DWIBS)とは
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ドゥイブス(DWIBS)撮影(Diffusion-weighted Whole body Imaging with Background Supression)は、
2004年にその原理が開発された機能撮影の一つで、がんなどの細胞密度の高い組織では
水の拡散能が低下することに着目し、周囲の正常組織からがんを浮き立たせて描出する手法です。
造影剤を使用しなくても、多くのがん組織が強調されて撮影できるという利点があります。
また、通常のMRI撮影では身体の各部位に特化したコイルを使用して、
部位別の撮影を行うのが一般的ですが、当院が導入したMRI装置では、
頚部から股関節レベルまで、体幹部全体を一度の検査で撮影できるようになりました。
このような技術進歩により、無痛、無被爆で、
PET−CT検査にほぼ匹敵する画像が得られるようになりました。
・被曝がない
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従来の造影CT検査やPET−CT検査との比較においては、被爆が全くなく、
非侵襲的であるという点がドゥイブス撮影の最大の利点です。
撮影時間は40分程度を要しますので、造影CT検査よりは若干長くなります。
一方、前処置を要せず、放射性同位元素が尿から排出されるまで待つ必要もありませんので、
病院に滞在する時間はPET−CT検査よりも圧倒的に短くなります。
造影剤も使用しませんので、造影剤アレルギーのある方や、腎障害のある方、
糖尿病薬(メトホルミン)を内服している方などの撮影も可能です。
・メリットとデメリット
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水分子の拡散能(細胞の密度)に基づいて画像を構成しますので、もともと細胞密度の高い組織、
たとえば甲状腺などの内分泌器官などでは検出感度が劣るとされています。
この点ではPET−CTや造影CT検査の方が優れています。
また、PET−CT検査で検出感度が落ちるとされる消化管は、ドゥイブス撮影も苦手な領域になります。
一方、放射性同位元素(フッ素18)が尿中に排出されるため、PET−CT検査では、
腎尿路のがんの検出も困難になりますが、ドゥイブス撮影では描出可能です。
また、骨転移については、むしろPET−CT検査よりも検出感度は高いとする報告が複数あります。
・こんな方におすすめ
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造影CT検査、PET−CT検査、ドゥイブス撮影にはそれぞれ長所と短所がありますので、
複数の検査を補完的に組み合わせて実施するのが現実的になると考えられますが、
ドゥイブス撮影は被爆がゼロで繰り返し検査が行えますので、以下の場合などにご検討いただけますと幸いです。
・ 血液検査や線虫検査などでがんが疑われるも、部位が特定できない場合
・ アレルギーや腎障害、糖尿病などで造影剤が使用できない場合
・ がんの術後で、再発や骨転移などを定期的なチェックを行いたい場合
・ 抗がん剤の治療効果を経時的にフォローしたい場合
・ せん虫検査でリスクが出た場合
ドゥイブス撮影は、担当医に直接ご依頼いただく他、お電話での予約も可能です。
詳しくはこちらのページをご確認ください。
全身MRIがん検診(ドゥイブス)について
公益財団法人結核予防会
新山手病院 業務課
電話 042-391-1466
(平日8:30-15:00)