令和5年度 新山手 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 17 34 39 116 209 326 722 949 378
令和5年度(2023年度)に退院された患者様の数を入院時の年齢毎に集計した指標です。
当院は北多摩北部医療圏における急性期医療の機能を有した病院です。
二次医療機関であり24時間救急患者様を受け入れております。医療需要が最も見込まれる老年年代の増加率の高い医療圏となっております。
当院の患者様も70代・80代以上の割合も全症例の7割以上を占めております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 109 26.16 18.65 5.50% 82.50
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 49 23.31 20.60 12.24% 82.98
0400801499x013 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:あり-A-DROP スコア3 19 28.21 19.88 15.79% 85.05
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:0-0 15 21.07 13.59 13.33% 77.27
0400801499x012 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:あり-A-DROP スコア2 15 25.60 18.22 6.67% 85.33
肺炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、気胸などの呼吸器疾患の診断と治療を行っています。
当院は間質性肺炎・誤嚥性肺炎が最も多く平均年齢も80歳以上と高くなっております。1位の間質性肺炎は、肺の奥にある「肺胞」の薄い壁の中に炎症や損傷が起こり壁が厚く硬くなりガス交換がうまく出来なくなる病気で治療方法はその病態により様々です。 2位の誤嚥性肺炎は、ものを飲み込む嚥下機能が低下して飲食物や貯留物が気管に入ることから発症します。
また、3位5位の肺炎の市中肺炎とは、介護施設や医療機関とはあまり接点のない普通に生活している方の肺炎で、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌などによるものが多く、若年者では、マイコプラズマ肺炎などの非定型肺炎と呼ばれるものもあり、診断と治療をしています。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 31 2.42 2.61 0.00% 70.77
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 27 7.41 5.64 0.00% 57.67
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 24 2.33 8.34 0.00% 78.83
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし-0 24 7.29 8.95 4.17% 69.88
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 23 6.09 7.58 0.00% 70.43
消化器内科・消化器外科の最も多い症例は大腸腺腫や大腸ポリープに対する内視鏡的治療となります。
消化管には、腫瘍性病変が生じます。良性であっても、時間の経過とともに悪性になっていくことがあるために治療が望ましいです。内視鏡的に腸の表面だけを切除することで、有効で低侵襲、消化管機能の温存が可能になります。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:0-他の病院・診療所の病棟からの転院以外 87 15.62 17.38 10.34% 86.00
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈-経皮的カテーテル心筋焼灼術-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 76 4.90 4.57 0.00% 73.22
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし-処置1:1あり-処置2:なし-副病:0-他の病院・診療所の病棟からの転院以外 72 2.46 3.05 1.39% 71.39
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-経皮的冠動脈形成術等-処置1:なし、1,2あり-処置2:なし-副病:0-0 51 4.49 4.26 1.96% 72.04
050210xx97000x 徐脈性不整脈-手術あり-処置1:なし、1,3あり-処置2:なし-副病:なし-0 40 8.65 9.77 2.50% 83.75
循環器内科では、心不全の入院が最も多い症例となっており次いで、頻脈性不整脈は薬物抵抗性がある不整脈である為、アブレーション治療用のカテーテルを太ももの付け根から血管を通じて心臓に挿入し、カテーテル先端から高周波治療・冷却治療の2パターンを当院では導入しております。
また狭心症などの疾患で心臓カテーテル検査を受けられる患者さんが最も多く、徐脈性不整脈に対するペースメーカ移植や交換も行っています。虚血性心疾患に対しては冠動脈インターベンション(PCI)を施行しております。
緊急入院にも対応ができる設備が整っており、緊急での心臓カテーテル検査・治療も行っております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-処置2:0-副病:なし-0 23 16.74 15.12 0.00% 76.78
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 17 5.94 5.64 0.00% 63.82
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 15 13.33 9.89 0.00% 70.73
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等-処置1:なし-処置2:0-副病:0-0 10 10.60 9.88 0.00% 70.10
060150xx03xxxx 虫垂炎-虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 5.29 - -
外科は消化器の良性から悪性までの疾患を対象とする治療を行っております。昨年同様第1位は鼠径ヘルニアとなりました。専門外来があり多くの患者様
が手術の為来院しております。
また第2位・3位の乳腺外科では乳腺専門医が乳がんの診断と治療に当たっています。手術療法、化学療法、放射線療法の全てが院内で施行可能であり、治療の際はこれらを組み合わせて乳がんの根治を目指します。
※厚生労働省の公開条件に従い、10症例未満は【-】で表示しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx03xxxx 膝関節症(変形性を含む。)-関節滑膜切除術 肩、股、膝等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 85 6.69 8.75 0.00% 65.08
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折-人工骨頭挿入術 肩、股等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 63 45.05 25.50 6.35% 82.08
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 51 35.08 21.96 0.00% 76.73
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 45 35.36 19.34 2.22% 83.42
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 41 17.00 19.55 0.00% 70.41
整形外科では、膝や足関節等の下肢疾患に対して関節鏡手術、骨切り術、人工関節手術等専門性の高い治療が可能です。
人工関節置換術は主に膝関節に対して行われております。加齢や関節の病気などによって変形した関節を人工の関節に置きかえる手術です手術直後より体重をかけることが可能ですので、早期退院、早期社会復帰が可能といわれております。また、大腿骨骨折等への観血的手術、股関節の人工骨頭挿入術が上位を占め、患者層は平均年齢約65歳以上と高齢の方です。また当院では左記手術治療を行う患者さんを対象に骨折の背景にある骨粗鬆症に対して入院中から退院後の外来まで継続して他職種にて治療や予防のフォローアップを行い、二次骨折予防のための「骨折リエゾンサービス(FLS)」を開始しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 33 14.76 13.52 6.06% 82.64
11012xxx99xxxx 上部尿路疾患-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 13 4.15 7.92 0.00% 54.77
11013xxx99xxxx 下部尿路疾患-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 9.55 - -
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 - - 6.85 - -
110200xx99xxxx 前立腺肥大症等-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 6.04 - -
泌尿器科の1位は、腎臓に起こる感染症へ対する治療となりました。痛みが激しく高熱が続く等、重症の場合は入院治療として抗菌薬の点滴を行います。
当科では、膀胱癌、腎癌、尿管癌、前立腺癌、精巣癌などの泌尿器科領域の悪性腫瘍疾患の診断・治療を行っております。前立腺肥大症、神経因性膀胱、女性の泌尿器科疾患にも対応しております。

※厚生労働省の公開条件に従い、10症例未満は【-】で表示しています。
糖尿内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 23 18.04 13.15 0.00% 67.91
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-手術なし-処置1:0-処置2:1あり-副病:0-0 - 17.70 13.99 0.00% 63.70
100210xxxxxxxx 低血糖症-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 6.80 - -
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 - - 10.66 - -
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)-手術なし-処置1:なし-処置2:4あり-副病:なし-発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 15.70 - -
糖尿病代謝内科は2型糖尿病(遺伝的な素因に肥満等が加わって発症)の教育・合併症の悪化に伴う入院が多い形となりました。
入院して血糖コントロールを行う場合その他感染症に伴う高血糖や低血糖による入院、インスリン導入目的によるもの等があります。また糖尿病の3大合併症の一つである糖尿病性腎症やケトアシドーシス(ケトン体が血中に増え血液が酸性化した状態。体の様々な働きが低下し、重症になると昏睡状態に陥ってしまう危険な症状)の治療も入院で行っていきます。
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初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 8
大腸癌 - - 14 12 49 - 2 9
乳癌 16 - - - 14 - 1 8
肺癌 - - - 25 - 48 1 8
肝癌 - - - - - - 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
※5大癌とは日本で症例数が多い胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌のことをいいます。
※UICC病期分類とは、がんの進行度を判定する基準として国際対がん連合によって定められた分類方法で、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無によって各がんをⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。
※初発とは、当院において当該腫瘍の診断、初回治療を実施した場合を指します。
※再発とは、当院、他施設を問わず初回治療完了後に当院で患者様を診察した場合や、治療がん寛解後に局所再発、再燃または新たに遠隔転移をきたした場合を指します。
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成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 43 21.14 81.05
重症 28 23.86 83.00
超重症 - - -
不明 - - -
成人(20歳以上)の肺炎患者様について重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。(市中肺炎とは普段の生活の中で罹患した肺炎を言います。)肺炎は罹患率が高い上、死亡率も高く国民の死亡原因の上位に位置する疾患です。
当院で最も多い症例は、中等症(外来または入院治療の適応)でした。重症度は、年齢・脱水・呼吸状態・意識障害・血圧の項目によって、0点から5点までに分類されます。重症度が高くなるにつれて、平均在院日数が長く、平均年齢が高くなっていくことがわかります。
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脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - 24.29 86.86 8.33%
その他 - 32.60 84.20 33.33%
脳梗塞の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計したものです。
定義:最も医療資源を投入した傷病名のICD10が(I63$)である症例を集計しています。

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診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 43 0.44 1.35 0.00% 73.02
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 19 1.63 5.53 0.00% 63.95
K735-4 下部消化管ステント留置術 12 2.50 9.17 8.33% 80.58
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの etc. - - - - -
消化器科で最も多い手術は内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術となっております。平均術後日数が1.35日と短期間の入院での治療が可能です。
次いで胆石症や胆嚢炎に対して行う腹腔鏡下手術による入院が多くなっています。

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循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 74 1.32 3.27 0.00% 74.23
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 42 1.93 5.29 4.76% 72.60
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 25 2.76 9.56 0.00% 83.00
K597-2 ペースメーカー交換術 21 0.29 7.10 4.76% 84.67
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 17 0.06 8.53 11.76% 75.06
循環器内科で多い手術は、「経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)」です。心房細動や頻拍性不整脈(上室性頻拍症、心房粗動、心室頻拍症)に対し、血管に電極カテーテルを挿入し、不整脈の発生源を熱することで焼灼し治療する手術です。
次に「経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)」です。狭心症や急性心筋梗塞などによる冠動脈狭窄に対し、血管にカテーテルを挿入し、閉塞部分をステントという網目状の金属製の筒などを用いて拡張し治療する手術です。
その他に、脈が遅くなる徐脈性不整脈に対する「ペースメーカー移植術」やペースメーカ本体装置を取り出し、新しいものを入れるペースメーカー交換術等もやっております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 21 2.19 12.71 0.00% 77.62
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 17 0.82 4.12 0.00% 63.82
K6335 鼠径ヘルニア手術 13 0.85 3.00 0.00% 75.08
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 - - - - -
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) - - - - -
第1位は腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術です。腹腔鏡手術とは「腹腔鏡」というテレビカメラでおなかの中をみながら行う手術のことです。従来の「おなかを切る手術」は開腹術と呼びますが、腹腔鏡手術は開腹術と比べて非常に小さな創で済むために患者さんの術後の痛みが少ないこととそれにより回復が早いことが一番の長所です。
第2位の乳腺外科につきましては、乳癌に対してセンチネルリンパ節生検を行い、腋窩部(脇の下)のリンパ節郭清の必要性を決定する乳腺悪性腫瘍手術や、化学療法・放射線療法を行い、集学的治療により良好な成績が得られています。
第3位の鼠径ヘルニアについては、専門外来があり多くの患者様が手術の為来院しております。

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整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K066-21 関節鏡下関節滑膜切除術 肩、股、膝 etc. 112 1.01 4.50 0.00% 61.71
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 etc. 98 1.33 26.38 1.02% 74.46
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 etc. 57 1.75 38.67 8.77% 80.61
K054-2 脛骨近位骨切り術 45 1.00 31.73 0.00% 58.58
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 etc. 17 2.24 46.24 0.00% 81.59
第1位は、関節の袋の内側の細胞(滑膜細胞)が増殖し、炎症を起こしている状態です。この滑膜細胞を関節鏡視下に可能な限り切除し、炎症の鎮静化と除痛をはかります。切開の手術よりも低侵襲なのが利点です。関節可動域の高度な制限や関節の高度の破壊があるものは適応となりません。
第2位は、変形性股関節症、変形性膝関節症が高度の場合に行う人工関節置換術で、手術により痛みの軽減をはかります。
第3位は上腕や大腿の骨折に対する骨接合術です。特に大腿骨の骨折手術では、高齢者が多くなっています。これは、骨粗鬆症によって骨の強度が低下し、転倒等の比較的軽微な外力で骨折を起こしてしまうためです。自宅退院を目標に長期のリハビリテーションが必要な場合には、転院してリハビリをされるケースもあります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 11 2.82 5.00 0.00% 72.73
K830 精巣摘出術 - - - - -
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) - - - - -
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
泌尿器科で最も多い手術は、筋層非浸調性(表在性)の膀胱癌に対する膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)です。尿道から内視鏡を膀胱へ挿入し、電気メスにて膀胱癌を切除し、腫瘍の組織型、悪性度、膀胱壁への深達度なども評価します。


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その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる 22 0.79%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 16 0.57%
異なる - -
医療の質の改善に資するため臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして播種性血管内凝固、敗血症、真菌症、手術・処置等の合併症について、症例数と発生率を示したものです。
「最も医療資源を投入した傷病名」と「入院契機傷病名」が同一か、それ以外かで件数を集計しています。『同一』ということは、ある病気の診療目的で入院し、その病気の治療を行ったということを表します。一方『異なる』ということは、ある病気の診療目的で入院したが、併発していた又は入院中に発症による治療が主だったものになってしまったことを表します。当然発生率は低い方がよいのですが、免疫力が低下しているときに合併して発症することが多いため、コントロール困難な症例と言えます。

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リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
532 487 91.54%
肺血栓塞栓症はエコノミークラス症候群ともいわれ、特に下肢の静脈血栓が流れて肺の血管に詰まることで呼吸困難や胸痛を引き起こし、死に至ることもある疾患です。寝たきりの方や手術後に発症することが多く、弾性ストッキングの着用や間歇的空気圧迫装置、抗凝固薬の投与など適切な予防対策が必
要となります。本指標はガイドライン上、肺血栓塞栓症を引き起こすリスクが「中」以上の手術を受けた患者様に対する予防対策の実施率となっております。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
241 217 90.04%
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。 また、血液培養は 1 セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2 セット以上行うことが推奨されています。本指標は、血液培養を行う際に2 セット以上の検査が実施された割合を示しています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
307 204 66.45%
不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。
更新履歴
R6.09.19
令和5年度新山手病院病院指標を更新いたしました。